施工事例・お客様インタビュー
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和の心を宿す木の家
36.22坪 / 4LDK
吉野杉の香りに出会い、イムラに決めた
どんな家を建てるか。妻は昔ながらの和風、私は和モダンな家が良いと考えていて、それはまた、ハウスメーカーではなく、地元・奈良に根ざした工務店にお願いしたいという思いがありました。最終的な決め手は、吉野杉を使っていることでした。正直、最初は吉野杉について詳しく知らなかったのですが、会長さんから本をいただき、その良さを知るうちに気持ちが固まっていきました。吉野杉の美しい木目だけでなく、香りの良さや、年を重ねるごとに飴色に変わっていく経年変化も楽しみでなりません
Data
| 敷地面積 | 294.59m²[89.11坪] |
|---|---|
| 間取り | 4LDK |
| 延床面積 | 119.76m²[36.22坪] |
| 家族構成 | 夫婦+子ども2人 |
| 種類 | 単世帯・二階建て |
| 竣工年月 | 2025年3月 |
| 建築地 | 奈良県橿原市 |

家づくりのきっかけとはじまり
私たち夫婦が家づくりを考えたのは、娘たちが大きくなったことがきっかけでした。以前は6畳一間で4人家族が寝起きしており、手狭さはもう限界。いずれはと思っていたマイホームへの気持ちが本格的になりました。当初はマンションか一戸建てかと探しましたが、中古マンションも視野に入れたものの、利便性を優先する場所には物件自体が少なく、難航しました。
そんな中で、自然豊かで古いものを大切にする奈良の地に住みたいという想いが湧いてきました。奈良で土地を探し回り、ようやく今の場所で良い土地を見つけることができ、私たちの家づくりがスタートしました。

諦めかけた理想の土地との出会い
イムラさんとの出会いは、美原展示場でした。玄関を開けた瞬間の「いいにおい!」が忘れられません。そして、すぐ目に入ったのが本格的な和室。私たちはその和室に魅せられてしまい、「こんな和室を作れる工務店なら、きっと大工さんの腕も確かだろう」と確信しました。予算の関係で展示場の和室そのままにはできませんでしたが、せめてと畳のヘリを展示場と同じものにしてもらいました。
また、会長の大工さんを育てていくという熱意や、社員の方々、そして川上村への見学ツアーの時にお話を伺った吉野杉を育てる川上村の方々の真摯な姿勢に触れ、「誠実な会社だ。安心して任せられる」と感じ、イムラさんにお願いすることに決めました。

ライフスタイルを反映したこだわりの空間
家づくりでは、営業担当の方のレスポンスの早さと丁寧さに安心感を抱き、設計担当の方には、私たちが抱いていた漠然としたイメージを具体的な形にしていただきました。最初は少しオーソドックスな間取りを提案いただいたのですが、私たちが「こういう生活をしたい」というライフスタイルを打ち合わせでお伝えすると、みるみるうちに理想の図面へと変化していきました。やはり、設計士さんとの会話の中で、自分たちの暮らし方をしっかり伝えることが大切だと実感した瞬間でした。

家族も友人もくつろぐ和室
展示場で魅了された和室は、私たちの家でも主役。来訪した友人も「天井に張っている板の木目が立派だ」「ゴロンと横になりたい」と言ってくれます。リビングの窓にも、優しい光が入るようカーテンではなく障子を選びました。また、“平城山パルク展示場の洗面台のところの壁の仕上げを自宅に取り入れたい”とインテリアコーディネーターの方に相談。床の間の壁の一部に取り入れていただき、お花を飾ったりしなくてもしっかりとした和室が仕上がっているのですごく気に入っています。

旅先で見つけたお気に入りを我が家に
玄関と廊下をつなぐ引き戸には、出張先で見たなぐり加工を取り入れました。上部には明かり取りのガラスを入れ、玄関も少し広く感じますね。櫛引きの珪藻土の壁は、京都のお漬物屋さんで見つけた色を参考にべんがらの朱色で仕上げてもらいました。こちらもインテリアコーディネーターの方が珪藻土のメーカーの方に問い合わせしてくださって。完全に一緒の色とはならなかったのですが、見飽きないように少し落ち着いた色合いになっています。

これから先、どんな生活がしたいか
家を建てる方へ伝えたいことは、「10年後、20年後、どういう生活をしているかを想像すること」でしょうか。いずれは1階だけで生活が完結できるようにと、2階の布団干しやベランダは不要だと考えました。ベランダも結構メンテナンス費用がかかると聞きますしね。通りすがりの近所の方々から「立派な家が建ったね」と声を掛けていただくことも増え、地域の方々に見守られながら暮らしていることを実感しています。これからも吉野杉の香りに包まれ、愛着を持って暮らしていきたいと思います。
街並みに調和し、洗練された表情を見せる家

周囲の景観に自然と溶け込みながらも、洗練された存在感を放つ外観。
オフホワイトの塗り壁を基調とした落ち着いた外壁に、深く伸びる軒が印象的なシャープな切妻屋根が特徴。モダンな中に、どこか懐かしい日本の住まいの美しさを感じさせます。玄関ポーチには温かみのある木格子がアクセントになっています。
木の温もりと和の風格が調和した玄関ホール

床と天井には吉野杉の板を張り、空間全体に温かさと上質感が演出しています。左手には、造作の下駄箱を設置し、壁に取り付けられた間接照明が温かい光を添えています。
右手の壁面は、櫛引仕上げで伝統的な素材感と現代的なデザインが融合した、個性的で迎賓の趣を感じさせる空間です。
温もりある廊下と静かに照らされる ニッチ

床や天井に吉野杉の板を張った廊下スペース。右側の壁には、小物を飾るためのニッチ(飾り棚)を設けています。上部からの照明によって飾られたオブジェが奥ゆかしく照らされ、空間に上質な趣を加えています。
勾配天井が開放感を高める和モダンLDK

リビング・ダイニングスペースは、高い勾配天井で、吉野杉の板が張られた天井と太い梁が、空間に温かさと豊かな開放感を与えています。一方、キッチンスペースはフラット天井とすることで、機能的な作業エリアとくつろぎの空間に視覚的なメリハリをつけています。
ダイニングには無垢板のテーブルとイスが配置され、上部にはモダンなペンダントライトがアクセントを添えています。左手には、大きな障子が窓からの光を均一に和らげ、和の静謐な趣を添えています。全体が温かい光と木材に包まれた、心地よく機能的な住空間です。
眩しすぎない光を取り込む障子

直射日光の眩しさを和らげ、部屋全体にやわらかく、均質な明るさをもたらす障子。これにより、日中でも照明に頼りすぎず、目に優しいLDK空間をつくることができます。また、木枠と和紙で構成される障子は、他のインテリアでは出せない独特の風情と趣があり、落ち着いた和の空間を演出します。
和室とつながるLDK

ダイニングテーブルの上に設置した三連のペンダントライトは、玄関ホールと同じ色味でコーディネート。3枚の引き戸を開け放つと和室とつながり、一体の空間として使うことができます。
洗練された和空間

部屋の中央には、力強い神代杉の座卓が据えられ、重厚な存在感を放っています。壁面には、落ち着いた色合いと繊細な表情を持つ聚楽壁仕上げで、空間全体に穏やかな風格を与えています。
天井は、木目が美しい杉板を張り、温もりのある質感を加えています。右手の大きな障子窓からは、和紙を通して柔らかな自然の光が室内に静かに差し込んでいます。奥には床の間のような設えも見え、全体として洗練された趣と、心地よい静けさが感じられる上質な空間です。
遊び心のある家族みんなのスペース

格子から1階のLDKが望める2階のホール。造作の本棚を据え、家族みんなで使えるスペースになっています。