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戸建ての家の平均坪数|人数別の広さや間取り例を紹介

住宅を建てるにあたり、一番悩むことが多いのが『間取り決め』です。なぜなら、家族構成や土地の広さに合わせて適切な間取り決めをしないと、窮屈だったり空間が余り過ぎたりして快適な生活を送れない可能性が出てきてしまうからです。

 

当記事では坪数に応じて建てることのできる住宅の間取りを、当社が施工した過去の事例を参考に解説するとともに、その事例に対して理想とされるおすすめの家族構成も提案しているので参考にしてみてください。

 

また、当記事の情報を抑えておけば、これから土地の購入を考えている方も『どのくらいの広さの土地を購入するべきか』がわかるようになります。


住宅における坪数



坪数とは一般的に土地の広さを表す単位のことで、住宅の床面積(建坪)とは違います。基本的に、土地(敷地)いっぱいに建物を建てていいわけではなく、建物を建てられる面積が土地に応じて定まっており(建ぺい率)、その決まった面積の中で住宅の間取りを決めて住宅を建てます。また、その土地に設定される建ぺい率は用途地域(第1種低層住居専用地域や第2種低層住居専用地域など)によって変わります。

 

そのため、家を建てる場合は建てたい家の広さに応じた面積以上の土地を探すか、土地に対して住宅の広さを制限することで、住宅の面積を決めて、その面積の中で間取り決めを行わなくてはなりません。


■ 坪数とは


坪数とは土地の面積の広さを表す単位で、『1坪、2坪、3坪…』と表記します。一般的に、この単位は不動産売買の中で使われることが多く、賃貸物件などに使うことはほとんどありません。

 

また、1坪あたりの広さは3.30579㎡とされており、柱から柱の距離として用いられてきた1間(1.8182m)という長さを使って『1間(1.8182m)✖︎1間=1坪』という計算式で求めることができます。

 

住宅を建てるうえで使用する広さの単位は『坪・㎡(平米)・畳』の3つがあり、部屋や土地などに合わせて使い分けられるので、それぞれ1単位ごとの広さを覚えておくと間取り図を見た時に大まかなイメージがしやすくなるでしょう。

 

  • 1坪=約3㎡
  • 1畳=約6㎡

 

1畳という単位は地域差があり、関東より東では約1.6㎡、関西より西では約1.8㎡と表記してあったりするので、具体的な数値を知りたい場合は依頼する建築会社に聞いてみてください。


■ 建築面積と延べ床面積の違い


住宅の広さを表す用語として、『建築面積』と『延べ床面積』というものがあります。それぞれが示す広さは以下の通りです。

 

  • 建築面積

建物の壁や柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積を指します。基本的には1階が一番広いので、1階の床面積として表記されることが一般的。

 

  • 延べ床面積

住宅の全ての階の床面積を合計した面積を指します。建築基準法に基づき建築確認申請書にも記載されている、固定資産税の課税対象となる部分です。

 

延べ床面積は壁で囲まれていない部分を延床面積に含まないルールがあり、以下のような場所は延べ床面積を計算する時には含まないので気を付けてください。

 

  • 吹き抜け部分
  • ロフト
  • バルコニー
  • ひさし
  • 玄関ポーチ
  • 地下室


一般的な戸建ての家の平均坪数と費用



これから住宅の設計を進める方は、一般的な戸建ての平均坪数と費用について知っておきましょう。そうすることで土地を探す際に対象の土地が一般的に広いのか狭いのか、高いのか安いのかを判断する基準として使えます。

 

まず、注文住宅の平均坪数は約38坪とされています。そこから、建売住宅の平均坪数が約30坪と言われているので、それと合わせて考えると、全国の戸建ての平均坪数はおおよそ30坪~35坪と言うことが分かります。また、全国の平均坪単価は『88.2万円』とされているので平均坪数である約34坪で計算すると約3,000万円前後となります。

 

※平均坪数と平均坪単価は住宅金融支援機構の情報を参照

 

平屋と2階建てでは費用のかかり方も変わってきますが、基本的には34坪と3,000万円という数字を覚えて土地や物件探しをすると、その物件の価値が高いのか、それとも低いのかを概ね把握することが可能です。ちなみに、平均坪数である34坪で物件を建てる場合では3LDKと4LDKの間取りが多いので、それも参考にしてみてください。


世帯人数から考える住宅坪数の目安



住宅を建てるにあたり、土地を探すうえで世帯人数を基準に必要な坪数を決めるという方法もあります。以下では、国土交通省の「住生活基本計画における居住面積水準」を基に、世帯人数別の推奨坪数を紹介しているのでぜひ参考にしてください。

 

  • 1人暮らし、2人暮らし

1人暮らしや2人暮らしの場合、約25坪あればゆとりある住環境を得ることができるでしょう。

 

  • 3人暮らし

3人暮らしの場合、大人3人で暮らす場合は約30坪あれば収納も兼ね備えた住環境を得ることができます。また、大人2人と3~5歳の子ども1人が暮らす場合は、30坪未満でも豊かな住環境を得ることができるでしょう。

 

  • 4人暮らし

4人暮らしの場合、約35坪あれば豊かな住環境を得ることができます。また、大人2人と3~5歳の子ども2人の場合では約30坪以上あるとよいでしょう。

 

家族構成によって若干の違いはありますが、基本的には子どももいずれ大きくなるので大人として数え、必要坪数を計算した方が現実的です。


坪数別、建てられる家の間取り例


坪数別で建てることのできる住宅の間取りを、イムラの過去の施工事例と合わせてご紹介します。実際に建てることのできる間取りを知っておけば、逆に建てたい間取りから必要な坪数を計算することもできるので、土地をまだ購入できていない方も参考にしてみてください。

 

また、イムラの施工事例を確認して、少しでも魅力的な部分などありましたら、ぜひ一度イムラへご相談ください。


■ 25〜30坪


25~30坪の広さは約82.8~99.2㎡で約50~60畳になり、都心で人気のある土地であればこれくらいの広さになることが多いです。そのため3~4人に適したサイズになり、この広さで家を建てるとするなら少しゆとりを持った2LDKや、コンパクトサイズな3LDKが中心になります。

 

以下は当社の施工例の一つで、29.8坪に2階建て2LDK+Sの間取りの住宅です。






子ども達が独立したご夫婦向けの家として外観が美しいご自宅を上質な素材で施工。2LDKで各部屋の広さにゆとりをもったデザインでつくっているので、光も取り入れやすく開放感があるのが特徴です。

 

上質な素材で仕上げた、セカンドライフを愉しむ木の家


■ 30〜35坪


30~35坪の広さは約99.2~115.7㎡で約60~70畳の広さになります。

 

この広さの場合だと4~5人向けの広さにあたり、間取りは3LDKや4LDKになることが多いです。また立地やデザインによっては二世帯住宅や少しコンパクトな平屋も検討できますが、その場合は必要な機能や設備を考えて無駄なく配置するように工夫が必要になる広さです。

 

以下はイムラでの施工例の一つで、34.4坪で2階建3LDKの間取りの住宅です。






アイランドキッチンを中心にぐるぐる回れる間取りのお住まいとなっており、家族の動線がぶつからずに家事がスムーズにでき、子どもたちへ目が届きやすい子育て家族に魅力的なお家です。また、開放的なつくりとなっているので将来的にお子様が部屋にこもりがちになりすぎないような設計で家族団欒を実現する家となっています。

 

吉野杉の香りと感触に癒され、健やかに暮らす木の家


35〜40坪


35~40坪の広さは約115.7~132.4㎡で約70~80畳の広さになります。注文住宅の平均的な広さは38坪と言われており、4LDKや5LDKを中心とした間取りの検討が可能で、工夫次第で6LDKも実現できる広さです。

 

以下は当社の施工例の一つで、37.2坪に2階建て3LDKの間取りの住宅です。






ご夫婦とお子さま一人、ペットの犬が1匹のご家庭で、吹き抜けや2面の窓から光と風が降り注ぎ、周辺の豊かな自然になじむ木材の質感を大切にしたお住まいです。お子様やペットが走り回っても狭く感じないような間取りになっているのが特徴です。

 

光と風が降り注ぐ、木の質感が感じられる木の家


■ 40〜45坪


40~45坪の広さは約132.4~148.5㎡で約80~90畳の広さになります。この広さになると平均的な注文住宅の広さである38坪を超えるため、一般的な戸建てより少し余裕を持った家作りが可能です。

 

小さなお子さまがいる家庭で4~5人でも十分な広さとなっており、5LDKからの間取りや大きめの駐車場、ゆとりのある二世帯住宅なども施工可能です。

 

以下は当社の施工例の一つで、44.6坪に2階建て5LDKの間取りの住宅です。







お子さまがお2人いらっしゃる4人家族のご家庭には、敷地を活かした庭があり自然を感じながら生活することができます。また家の中心に置いた薪ストーブやご家族の交流を増やす吹き抜け構造などのこだわりにお応えした住宅です。

 

住宅地で自然を感じながら暮らせる木の家


50坪以上


50坪以上は約165.2㎡以上の約100畳以上になるので、大人5~6人は快適に過ごせる広さです。

 

家も庭も十分な広さで設計することができるうえに、デザインの自由度も高いことから両世帯にゆとりのある広さが確保できる二世帯住宅や、3台分の駐車場なども実現可能です。

 

以下は当社の施工例の一つで、52.4坪に2階建て6LDK+Sの間取りの二世帯住宅です。







吉野杉や珪藻土の自然素材を取り入れ、1階のLDKが吹抜けを通じて2階のリビングとつながることで光もふんだんに取り入れることができる住宅となっています。また、リビングには和風と洋風のデザイン双方を取り入れることで、親世帯と子世帯双方の需要を満たすことができているうえに、リビング全体の景観を壊すことなく両立を実現した理想的なデザインです。

 

光をふんだんに取り入れる二世帯住宅の木の家


坪数と間取りの選び方



理想の坪数と間取りは生活スタイルや家族構成で大きく分かれますが、住宅を建てるうえで坪数と間取りを選ぶ参考となるものは知っておいた方がよいでしょう。そこで、以下では『坪数と間取りの選び方』を一例として説明するのでぜひ参考にしてください。

 

【坪数と間取りの選び方】

  1. 当記事の『世帯人数から考える住宅坪数の目安』を参照に世帯人数と照らし合わせながら必要坪数を決める
  2. 世帯人数を基に『最低でも確保したい部屋数を決める』
  3. 必要坪数と確保したい部屋数が決まったら、当記事の『坪数別、建てられる家の間取り例』を参考に理想の間取りをイメージする
  4. 必要坪数と間取りが決まったら建築会社へ相談して具体案を決めていく

 

建築会社へ相談する際は、理想とする家のイメージを具体的に持っておくと話が進みやすいので、建築会社へ相談する前にモデルハウスや過去の施工事例を参考にイメージを明確化できるようにしておくのがおすすめです。


まとめ


戸建てを注文住宅で依頼する場合、ゼロから設計などの打ち合わせを行うので、平均的な坪数や費用を知っておいた方が土地の広さや間取りを決めるにあたり参考になります。また、平均的な坪数や費用を知っておくことで建築会社にまかせっきりになるような事態を防ぐこともできます。

 

なので、まずは当記事の情報を参考に『戸建ての平均坪数と費用』や『推奨される理想の坪数や間取り』を確認して、建築会社と二人三脚で打ち合わせを進められるようにしましょう。そうすれば、自身が理想とする住宅を実現できる可能性が高まります。