更新情報

Information

玄関の理想的な広さは?大きさの目安や広く見せる工夫とは

一戸建ての注文住宅を考えており、玄関の広さをどれくらいにしたらよいか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。狭すぎて不便さを感じたり、広すぎてスペースを持て余したりしないためには、標準的な広さや幅を知ることが重要です。

 

この記事では、玄関の標準的な広さと幅、広い玄関・狭い玄関のメリット・デメリット、玄関を広く見せるコツなどを紹介します。玄関づくりで考慮するべきポイントが知りたい方は、ぜひ参考にしてください。


玄関の標準的な広さ・幅は?



玄関の標準的な幅は1.35m以上で、広さは1.5坪程度とされています。また、奥行きは、少なくとも1.2m以上あると窮屈さを感じません。

 

ただし、家族の人数やライフスタイルによって、ちょうどよい玄関の幅・広さは変わります。どのように玄関を活用したいか考えることが大切です。


【家族の人数別】玄関の平均的なサイズ


玄関サイズは、「少し広すぎるかも」と思うくらいがちょうどよい広さです。実際に靴や荷物を置くと、そこまで広く感じなくなります。

 

玄関のちょうどよい広さは、家族の人数によって異なります。下記の表は、人数別の平均的な収納スペースも加味した玄関の広さを表したものです。

 

家族の人数(家の大きさ) 玄関の広さ
2~3人家族(25~32坪) 1.5坪~2.0坪
3~5人家族まで(33~39坪) 1.8坪~2.5坪
6人家族以上(40~50坪) 2.2坪~3.0坪


広い玄関・狭い玄関にもメリット・デメリットがある?



玄関は広ければ広いほうが便利そうですが、必ずしも広いほうがよいとはいえません。広い玄関と狭い玄関、それぞれにメリットとデメリットがあります。

 

<広い玄関>

メリット ・開放感がある

・身支度や靴磨きなどの作業場所が確保できる

・傘やアウトドア用品などを置く場所がある

・車椅子でも入れて、バリアフリー化しやすい

デメリット ・施工費用が高くなる

・玄関以外のスペースが狭くなる

 

玄関が広ければ、汚れて室内に持ち込みたくないものを玄関に置いたり、バリアフリーに対応したリフォームをしたりすることができます。

 

ただし、玄関のスペースを広く取る分、リビングなどの他の部屋に割けるスペースが狭くなります。間取りのバランスが崩れる可能性もあるため、広い玄関が必要かどうか、よく検討する必要があるでしょう。

 

<狭い玄関>

メリット ・施工費用が安くなる

・玄関以外のスペースを広くできる

・余計な荷物がない、すっきりした玄関となる

デメリット ・収納・作業スペースが少ない

・車椅子やベビーカーで入りにくい

・バリアフリー化するとスロープや手すりで窮屈に感じる

 

玄関を狭くすれば、靴や荷物があまり置けない分、スペースを有効活用するために「整理整頓しよう」という意識が生まれます。片付いた玄関ならば、狭さはあまり気にならないでしょう。

 

デメリットは、収納や作業スペースが少なくなることから、物を減らしたり、作業を外で行ったりする必要があることです。また、バリアフリー化すると圧迫感で玄関がより狭く感じるため、場合によってはバリアフリー化に伴い玄関を広くリフォームする必要があるでしょう。


玄関の幅・広さの決め方


広い玄関・狭い玄関にはどちらも一長一短があるため、自分と家族に合う幅・広さの玄関にしたいと思う人もいるでしょう。快適な玄関の幅を決めるには、2つの観点から考える方法があります。

 

ここでは、家族の人数・住まいから考える方法と、収納スペースから考える方法を紹介します。


家族の人数や今の住まいから考える


玄関の幅・広さを決める基準として、家族の人数から考える方法があります。結婚している場合、将来の子どもの人数も考慮しましょう。ベビーカーを使う予定があるならば、玄関は広めにしたほうが便利です。スペースに余裕があれば、三輪車などの子どもの遊び道具を置くこともできます。

 

また、今住んでいる家の玄関と比較して考える方法もあります。今の住まいの玄関が狭くて不便に感じているならば、広くするとちょうどよくなるでしょう。反対に、今の住まいの玄関が広くて持て余しているならば、狭くするとよいです。


収納スペースの大きさも踏まえる


玄関の幅・広さを、収納スペースの大きさから考える方法があります。靴や傘、小物などを収納するために、どれくらいスペースが必要か考慮して決めましょう。

 

収納スペースを考えるとき、いろいろな物を置く可能性を考えて、広めが好ましいと考える人も多いでしょう。しかし、大きな収納設備は玄関を窮屈に感じさせます。また、想像より収納を使わず、収納設備を邪魔に感じることもあるでしょう。

収納スペースは必要以上に大きくしないほうが、快適になります。必要最低限の収納スペースを確保し、その上で玄関の幅・広さを決めれば、失敗しにくいでしょう。


狭さを感じさせない!玄関を広く見せるコツ



玄関が多少狭くても、広く見せるコツがあります。「そこまで玄関にスペースを割けないが、窮屈さも感じたくない」という人は、以下で解説するコツを取り入れてみましょう。

 

・間口が広いと、視覚的に広く感じる

玄関の間口が広いと、窮屈さを感じにくいです。同じ広さの玄関でも、奥行きより間口が広いほうが、視覚的に広く感じます。間口が広ければ、玄関で数人同時に身支度することも可能です。

 

★施工例:玄関の幅を広く取ることで、広さを演出しています。

「これからの暮らしを見据えた平屋の木の家」

 

・玄関に鏡を設置する

玄関横に壁掛けタイプの大きな鏡を設置すると、鏡に玄関が映って広く感じます。家を出る前に身だしなみの最終チェックができるため、実用性も高いです。

 

・シーズン物の靴や物は玄関に収納しない

狭い玄関に広い収納スペースを確保することは難しいでしょう。そのため、たまにしか使わないシーズン物の荷物は、玄関以外に収納することがおすすめです。夏のサンダルや冬用のブーツなどは、1年中玄関に置いておく必要はないため、押入れや物置などにしまっておきましょう。

 

・デットスペースを活用する

少ない収納スペースを有効活用するために、デッドスペースをうまく利用しましょう。シューズボックスの下にキャスター付きの収納グッズを使ったり、幅を取らないウォールラックを使用したりすれば、狭い空間でも効率よく収納できます。

 

・玄関に光を取り入れて開放感をアップさせる

玄関が薄暗いと、閉塞感を感じやすくなります。開放感をアップさせるために、玄関に窓を設置したり、ドアの一部をガラスにしたりして、光を玄関に取り入れましょう。玄関が明るくなると清潔感も感じられるため、一石二鳥です。

 

★施工例:玄関に窓を設置して開放感を演出しています。

「質感にこだわった平屋の木の家」


【玄関】幅以外に考えたいポイント


どのような玄関にするのか決めるにあたって、意識する必要があるのは幅や広さだけではありません。玄関ドアの種類や断熱性、バリアフリー対策も検討しておきたいポイントです。

 

玄関ドアの種類には、扉タイプと引き戸タイプの2つがあります。扉タイプのほうが一般的で、片開きならば間口が狭い玄関に、両開きならば間口が広い玄関に適しています。引き戸タイプの扉の場合、バリアフリーに対応できるのがメリットです。

 

玄関ドアを決める際は、断熱性にも注目です。玄関はドアの開閉によって熱の出入りが激しいため、断熱性が低いと冬場はとても寒くなります。高断熱のドアは少し費用が高いですが、断熱性を特に重視する場合は検討するとよいでしょう。

また、玄関にバリアフリーを施すかも重要なポイントです。バリアフリーにすれば、​​高齢の方や車椅子の方も過ごしやすくなります。ただし、バリアフリーにすると土間との段差がなくなるため、普段靴を脱ぎ履きするときに不便になります。メリットもデメリットもあるので、生活スタイルをよく考えて決めましょう。


まとめ


玄関の理想的な幅や広さは、家族構成や収納スペースの広さによって異なります。今だけでなく、将来も見据えた上で玄関の広さを検討しましょう。広い玄関と狭い玄関、それぞれのメリット・デメリットを理解することも大切です。

 

幅・広さ以外にも、玄関ドアの種類や断熱性、バリアフリーについてもよく検討しましょう。玄関は家の顔ともいえる場所のため、見た目と使い勝手の両方にこだわるとより満足のいく家づくりができます。

 

イムラでは、吉野杉を使ったあたたかみのある家づくりを実施しています。奈良・大阪で注文住宅を検討している場合は、ぜひ一度お問い合わせください。