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無垢の家とは?木材の種類やメリット・デメリットを解説

マイホームの購入は、人生に一度きりと言ってもよいほど大きな買い物となるでしょう。「せっかく建てるからには、自分たちのこだわりを存分に取り入れたい」と考える方は多くいらっしゃいます。

 

住宅にはさまざまな種類があり、なかでも人気の種類には自然素材が取り入れられた木の家もあります。特に、そのまま木を切り出した無垢の家は、天然木ならではの風合いが楽しめるだけでなく、健康面でも良い効果が見込まれるため多くの方に選ばれています。

 

そこで今回は、無垢の家の概要や歴史から、無垢の家に使用する木材の種類、無垢の家を建てるメリット・デメリットまでを紹介します。


無垢の家とは?歴史から解説



無垢の家とは、天然木からそのまま切り出した「無垢材」を主要な建材とした住宅のことです。天然木ならではの風合いを楽しめることはもちろん、木と木を貼り合わせてつくる「合板」と違い、接着剤などの化学物質を使用しないため健康面でも安心なことが魅力となっています。

 

無垢の家は、古くから日本だけでなく世界中で親しまれてきた建物の様式ですが、その起源は明確には分かっていません。さらに、奈良時代に建設された法隆寺金堂が「無垢の木を用いた世界最古の木造建築物」であることもまた一説です。

 

時代の流れとともに木材の加工技術が発展し、現在では日本建築において無垢の木が欠かせない建築用材となりました。


無垢の家に使用する木材の種類



日本は森林資源が豊富ですが、無垢の家に使用する木材のシェアは7割が外国産材と言われています。外国産の無垢材は流通量が多く大量生産の体制が整っていることから、比較的安価に入手できることが理由と言えるでしょう。

 

しかし、日本の環境に適切な木材を建てたいのであれば、やはり国内産の無垢材を取り入れることがおすすめです。環境変化による劣化が最小限に抑えられるだけでなく、四季折々の気候変化がある日本の木は経年劣化も美しく表れやすいという特徴があります。ただし、外国産の無垢材と違って流通量が少なく、比較的価格が高くなりやすい点に留意しておきましょう。

 

また、無垢の家に使用される木材(無垢材)には、大きく分けて「針葉樹」と「広葉樹」の2種類があります。各種類はもちろん、各種類のなかの木材によっても見た目や色味、香りが異なることが特徴です。

 

ここからは、無垢の家に使用される木材の種類を、針葉樹・広葉樹に分けて詳しく紹介します。


針葉樹


針葉樹は、軽くて柔らかく、かつ肌触りが優れている点が特徴です。針葉樹のなかでも、無垢の家でよく用いられる無垢材としては、スギ・パイン・ヒノキが挙げられます。

 

 

スギ

  • 国内産の代表的な無垢材
  • 美しい直線の木目や、柔らかい足触りが特徴
 

パイン

  • 針葉樹の代表的な無垢材
  • 伐採地域によって材質や風合い、強度が異なる
 

ヒノキ

  • 日本で代表的な高級無垢材
  • 明るい木肌や芳醇な香りが特徴

 

いずれも古くから日本で親しまれている木材であり、美しい木目や木肌と芳醇な香りが特徴です。スギは人気の建材ですが、その中でも特に色ツヤや香りの良い吉野杉という建材があります。吉野杉は日本三大美林の一つで強度も高く、内装材としてはもちろん、構造材としても適しています。

 

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広葉樹


広葉樹は、針葉樹と異なり硬く重いことが特徴です。強度も優れているため、傷がつきにくくなっています。広葉樹のなかでも、無垢の家でよく用いられる無垢材としては、オーク・メープル・ウォールナットが挙げられます。

 

 

オーク

  • 古くから家具や船、ウイスキーの樽にも用いられている木材
  • 木目の美しい重厚感のある硬木で、フローリングにも向いている
 

メープル

  • 家具や楽器の材料としても用いられている木材
  • 明るくツヤのある木肌と優れた強度が特徴
 

ウォールナット

  • 高級家具やドアにも用いられている木材
  • 深みのある色合いや重厚感、さらに優れた耐久性が特徴

 

広葉樹の無垢材は全体的に重厚感と優れた強度が特徴で、高級感があることからものによってはラグジュアリーインテリアに使われることもあります。針葉樹ほどの柔らかさはないものの、衝撃や傷への強さに注目してフローリング材として取り入れる方も多くいます。


無垢の家を建てるメリット・デメリット



注文住宅を無垢の家として建てることには、さまざまなメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。メリットのみに着目して無垢の家を建てると、思わぬところで後悔が発生する可能性があります。そのため、あらかじめデメリットもきちんと把握しておくことが大切です。

 

ここからは、無垢の家を建てるメリット・デメリットをそれぞれ項目別に詳しく紹介します。無垢の家を選択するべきか否かを判断するヒントとして、ぜひ参考にしてください。


【メリット】四季を問わず快適に過ごせる


無垢材をはじめとした自然素材には、調湿効果があります。無垢材の「細孔」という部分が水分を吸収したり放出したりすることで室内温度を一定に保ってくれ、梅雨時ならではのジメジメとした空気や冬の乾燥を防ぐことが可能です。

 

また、エアコンによって冷やした空気や暖めた空気は細孔によって留まらせられ、冷暖房効率を向上させられる点も魅力と言えるでしょう。このように、四季を通して快適な温度で過ごせることは、無垢材の最大のメリットです。


【メリット】自然の風合いを生かせる


無垢材は、天然木からそのまま切り出した木材であるため、天然木本来の風合いを楽しめます。加えて、木肌や木目は無垢材の樹種によってはもちろん、切り方や伐採地域、さらに個体差によっても大きく異なるため、まさに唯一無二のデザインや雰囲気を楽しめる点も魅力と言えるでしょう。

 

また、無垢材は木の香りがするため、無垢の家は森林浴をしているかのような匂いに包まれて過ごせます。樹種によっても匂いは異なるため、住まいづくりにおいてはお気に入りの香りを見つける工程もまた1つの楽しみとなるでしょう。


【メリット】経年変化で魅力が増す


木材は、時間の経過とともに変化することが基本です。無垢材の場合は、本革小物のように経年変化によってまた異なる魅力が増す点もメリットと言えるでしょう。年月を重ねるごとに徐々に色味が深くなったり、艶が出てきたりする様子を見ることもまた1つの楽しみです。

 

また、針葉樹などの柔らかい無垢材を使用する場合は、表面に細かな傷がつくこともあります。表面の細かな傷さえも、「家族が過ごしてきた歴史」が感じられ、むしろ愛着が湧いてくるでしょう。


【デメリット】傷つきやすい場合がある


使用する木材によって異なるものの、無垢の家は傷つきやすいことにも注意が必要です。特に、軽く柔らかい木材である針葉樹は少しの衝撃で傷がつく可能性もあるでしょう。

 

しかし、前述の通り傷がむしろよい味わいや質感を出すこともあります。加えて、集成材とは異なり傷がついても下地との色味の違いによる傷の目立ちが少ないため、さほど神経質になる必要はありません。

 

無垢フローリングは、定期的な掃除やお手入れ、メンテナンスを欠かさないことできれいな仕上がりをある程度長持ちさせられるものの、乾燥には非常に弱いことが特徴です。乾燥が原因で反り・ひび割れが起こりやすくなるため、暖房をよく使用する季節は部屋の湿度を一定に保たせるようにしましょう。


【デメリット】カラーバリエーションが限定される


無垢の家は、自然本来の風合いや持ち味を最大限生かした家づくりがメインとなります。派手な色や柄はほとんど使用されないため、カラーバリエーションが限定される点に注意が必要です。

 

空間になるべく色や柄を取り入れたいのであれば、アクセントクロスを組み合わせたり、カーテンや家具・家電に色物を取り入れたりするとよいでしょう。


まとめ


無垢の家は、天然木からそのまま切り出した「無垢材」を主要な建材とした住宅です。古くから日本だけでなく世界中で親しまれてきた建物であり、使用する木材(無垢材)によって異なる風合いを楽しめる点が魅力と言えます。

 

注文住宅として無垢の家を建てることには、メリット・デメリットがあります。しかし、デメリットは考え方によってメリットになるだけでなく、ほかの工夫を取り入れることで軽減させられるでしょう。

 

奈良県周辺で注文住宅を手掛けるイムラでは、無垢の家において内装材・構造材のいずれも天然木の香りがあふれる吉野杉を用いております。香り豊かで温かみのある無垢の家を建てたいと考えている方は、ぜひイムラに一度ご相談ください。

 

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