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知っておきたいリノベーションの話|今のお家の状態を隅々まで確認する精密診断

リノベーションは、新築や建替えとは違い、現状の建物の構造を再利用するため、解体するまでに確認できる箇所もあれば、解体しなければ確認できない箇所があります。

いざ工事が始まってから必要な工事箇所が判明して追加料金が発生し、最終的には予算を上回ってしまう可能性があります。

そうならないためにも、事前にできる限り正確な費用やどのような間取りの変更が可能かを知りたくはないでしょうか。イムラでは、なるべく打合せの段階から建物の状態を把握するため隅々まで精密診断を行い、専門の工事業者とイムラでお家の現状をできるだけ正確に見極めています。


建物の現状を診断するのが「精密診断」


 

お住まいをなるべく壊さず建物の現状をできるだけ正確に把握し、もし、傷みや劣化があるならば、どのような工事が必要かを見極めていきます。

主な項目としては、目視による確認、レーザー水平器を用いての水平確認、小屋裏や床下などは専門業者に委託し、非破壊で見える範囲はくまなくチェックします。

それ以外にも柱や壁の位置を図面に落とすことで、耐震診断ソフトに計算させ、現状の耐震力を測定したりします。この調査や検証過程で劣化改修や補強のポイントを確定させていきます。

家の健康状態のカルテを作る、それが「精密診断」なのです。

 


お家の診断項目


具体的にどこを見て建物の状態を確認しているのでしょうか。

主な診断箇所は以下の3つです。

 

  • 床下
  • 小屋裏、天井裏
  • 外壁


■ 床下の調査


 

床下は湿度が高いためカビが生えやすく、あまりにもひどい場合は床下からカビのにおいが発生しています。

 

●シロアリ

 

 

湿気で発生するものはカビだけでなく、シロアリにも注意が必要です。床下の湿度が高すぎると湿った木材を求めてシロアリが発生します。もし、床下の構造材がスカスカの場合は、シロアリの被害を受けている可能性があります。どこかに蟻道がないか、スカスカになった箇所がないかを確認します。

 

●配管のサビ

 

 

床下には配管が行き交っています。水漏れが発生すると床下の湿度が高くなり、これもまた、シロアリが発生する理由の一つとなります。よって、配管のサビを確認して水漏れがないかを確認します。

 

●断熱材の状態

 

長い年月が経つと壁内の断熱材が劣化し、重力に逆らうことができず下に下がってしまうことがあります。そうなると本来の断熱性能を発揮できず、室温が室外の気温に左右される要因になります。断熱材が下がっていないかも床下から確認します。

 

●基礎のひび割れ

 

 

基礎のコンクリートにひびが入っていると将来的な基礎の耐久力に不安が残ります。ひび割れの箇所や幅を確認して、補修方法を検討します。


■ 小屋裏、天井裏の調査


小屋裏や天井裏では、耐久性や耐震性、断熱性など建物の現在の性能を確認します。

 

●小屋裏の施工状態確認

 

小屋組みは野地板や垂木、母屋や束、火打ち梁という部材から構成され、もし屋根の重み等で部材が歪んでいたり、劣化の兆候がある場合は、地震に対して万全を期しているとは言えません。

 

●換気状況

 

小屋裏や天井裏の換気ができていないと、空気がよどみ梁や垂木などの部材にカビが生えやすく、構造材や天井の断熱材の劣化につながります。換気口が適切に設置され、適正な湿度が保たれているかを確認します。

 

●雨漏りの発生

 

 

天井に雨漏りが発生していると、小屋裏や天井裏の湿度が高くなり場合があり建物の劣化が早まります。雨漏りの有無で屋根瓦の割れやずれを診断します。

 


■ 外壁の確認


 

ひびなどから壁の中に水が入り込むとコケやカビが発生してしまいます。とくに、日陰になりやすい北側や日当たりの悪い面は注意が必要です。外壁のひびは、地震などの災害だけでなく経年劣化によっても発生します。どのような場所がひび割れを起こしやすいのかをご紹介します。

 

●外壁目地のひび割れ

サイディングやタイル仕上げの継ぎ目を「目地」と呼び、目地にはコーキング(シーリング)と呼ばれる充填剤が使用されています。コーキングは経年劣化で縮むためひび割れを起こし、その隙間から水が入ることで外壁材の劣化へとつながります。

 

●開口部のひび割れ

 

 

外壁の中でも扉や窓などの開口部付近はひび割れが発生しがちです。地震の揺れだけでなく、日頃の開口部の開閉でも負担がかかってしまいます。

 

 


精密診断で安心して暮らせる家へリノベーション


リノベーションの工事は建物の状態をできる限り正確に調べなくてはなりません。お住まいのリノベーションをしようと思われている方は、建物の現況を事細かく教えてくれる会社を選ばれると安心して工事を託せると思います。リノベーションは更地に家を建てるのではなく、何十年も経過した建物が相手ですので、新築より複雑な工事を行います。工事内容が理解できるか、お家の現状をすみずみまで説明してもらえるかなども会社選びでは重要なポイントだということを是非覚えておいてください。


まとめ


リノベーションをする建物の検査項目はたくさんあります。建物によってはリノベーション工事が難しい場合もありますので、一度リノベーションをした建物をご覧いただき、専門のスタッフへ相談されることをおすすめします。イムラには新築の展示場に加えて築43年の木造住宅を実際にリノベーションした展示場もございます。建替えやリフォーム、リノベーションのどれが自分たちに合っているのかわからないなど、住まいに関することであればなんでもお気軽にご相談ください。

 

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イムラは奈良・大阪でお家づくりを行っている工務店です。どの展示場でも建替えや新築、またリノベーションについてのご相談も承っております。また、どのようなお家のメンテナンスがふさわしいものかとお悩みの方もお気軽に展示場へお越しください。