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在来工法とは?ツーバイフォーとの違いやメリット・デメリットも

在来工法とは、木造軸組工法とも呼ばれる日本の伝統的な建築工法です。基礎の上に、柱と梁で骨組みを築いて屋根を設置した後に、壁や窓を取り付けて家を作る工法です。間取りの自由度が高く、日本の気候に適した工法である点が魅力と言えます。

 

この記事では、在来工法とはどのような工法であるのか、ツーバイフォー工法との違いに触れつつ解説します。在来工法のメリット・デメリットについても詳しく解説するため、注文住宅を建てたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。


在来工法とは?特徴を解説



在来工法とは、木造軸組工法とも呼ばれる日本で古くから用いられてきた建築工法です。柱と梁で建物を支える構造が特徴で、日本の木造戸建て住宅の多くが在来工法で建てられています。

 

在来工法は、コンクリートの基礎に柱と梁で骨組みを作り、屋根を張った後に壁や窓などを取り付けます。先に屋根を張るため、施工中の悪天候から建物内部や建築資材を守ることができるのも特徴です。工法の改良や素材の工夫が進み、現代の厳格な建築基準に十分対応できるほどの耐震性や耐風性も備えています。

 

日本の伝統工法を改良しながら現代の住空間に応用したものが、在来工法と言えるでしょう。


在来工法とツーバイフォー工法の違い


ツーバイフォー工法とは、2インチ×4インチの木材を組み合わせたパネルを接合して家を作る工法です。1階の床から順番に組み上げていく様子は、木箱の面を組み上げていくようです。

 

在来工法のように柱と梁で建物を支えるのではなく、壁や天井全体で建物を支えます。床と壁、屋根の6面体を形成するツーバイフォー工法は、木造壁式工法とも呼ばれます。

 

ツーバイフォー工法は、在来工法ほどには専門的な技術力が求められないため、品質が安定しやすいです。短期間での建築が可能な反面、間取りやデザイン、開口部の大きさなどの自由度は低い傾向にあります。

 

1970年代に欧米から伝わって普及したツーバイフォー工法は、在来工法と比較すると取り扱っている施工業者が少数であり、間取りの自由度が低くリフォームが難しいなどのデメリットがあります。

 

新築は木造と鉄骨造のどっちがいい?構造・メリットの違い


在来工法のメリット5つ



歴史が長い在来工法は、多くの実績があるだけでなく、さまざまなメリットがあります。間取りの自由度が高く、日本の気候に適した工法であるなどのメリットがあることにより、現在の日本では在来工法が主流となっています。

 

ここでは、在来工法で家を建てる主なメリットを紹介するため、ぜひ参考にしてください。


自由度が高い


在来工法で家を建築する場合、柱と梁を先に組んでから壁を配置します。1階と2階で異なる位置に壁を設置でき、外観や間取りの自由度が高い点が魅力です。一方でツーバイフォー工法では、構造上1階と2階の同じ位置に壁が存在します。デザイン性の高い設計でこだわりのマイホームを実現したい場合は、在来工法が適しています。

 

上質なマイホームの建築には、家の印象を左右する内装材の選定も重要です。内装材には、強度と美しさを兼ね備えた杉がおすすめです。中でも「吉野杉」は丁寧に育てられ、節が少なくまっすぐに生長するため強度が高く構造材としても人気です。さらに吉野杉の魅力は、色や香りにもあります。高級感のある美しい淡紅色と独特な香りを持つ吉野杉は、古くから酒樽としても使用されてきました。

 

構造材や内装材としての吉野杉の魅力は、下記のページで詳しく解説しています。

 

銘木、吉野杉と珪藻土」の詳細はこちら


日本の気候に適した工法である


在来工法は建築中の雨風から建築資材が守ることができるため、季節を問わず雨が降る日本の気候に最適な工法です。さらに在来工法で用いる木材は、断熱性に優れているだけでなく、伐採後も呼吸によって室内の湿度を調整してくれます。

 

さらに在来工法での建築は、高い耐震性や耐久性を誇ります。地震や台風などの自然災害が発生する日本で、木材で建てられた古い寺社仏閣が今なお多く残っていることを考えると、その頑丈さをイメージしていただけるのではないでしょうか。


リノベーションを行いやすい


在来工法で建てられた家は、増築や間取り変更も可能です。大規模な内部の工事にも耐えられる頑丈な構造で、部屋と部屋を仕切る壁を取り除いて空間を広くすることもできます。新たに壁を作って部屋数を増やせるため、ライフスタイルに応じたリフォームが可能です。

 

リノベーションの自由度が高い在来工法で家を建てると、家族が増えたり、子どもが独立したりするなど、設計時とは家族構成が変化する場合にも柔軟に対応ができます。在来工法は住みやすい家づくりに適した建築方法と言えるでしょう。


窓を大きくできる


窓やドアなどの開口部は、建物の強度に影響を与える部位です。設置できる窓の形状・サイズは、採用する建築工法によって異なります。在来工法であれば、大きな窓や、窓で四方を囲んだ中庭を設置できます。

 

窓を大きくするメリットは、眺望や日当たりが良くなったり、昼間に照明をつけなくても快適に過ごせたりする点です。通行量の多い道沿いに家を建てるのであれば、大きな窓ではなく中庭の設置が人気です。窓やドアなどの開口部がある中庭であれば、日当たりや通気性を確保しながら、プライバシーを守ることができます。

 

湿度が高い日本の住宅では、通気性はカビ対策としても重要です。開口部の数や大きさは通気性に関わるため、家づくりで重視したい点です。


対応できる業者が多い


在来工法はツーバイフォー工法と比較して施工業者が多く、複数の業者を比較検討しやすいメリットもあります。在来工法であれば多数の業者から、実績や口コミを見比べながら信頼できる業者を選べるでしょう。

 

施工業者や施工事例が多く、建材の種類も充実していることも在来工法の魅力です。豊富な選択肢から選ぶことにより、こだわりの家づくりが進められるでしょう。業者間での競争も激しいため、多くの施工業者は技術力向上や顧客サポートに真摯に取り組んでいます。


在来工法のデメリット2つ



家を在来工法で建てることには、いくつかのデメリットもあります。建築工法だけでなく、素材や間取り、業者の検討・選定など、マイホームの完成までには決めなければならない事柄が数多くあります。家を建てる際には、メリットとデメリットを比較しながら、慎重に決めていくことがおすすめです。

 

ここでは、在来工法で家を建てる際に理解しておきたい、在来工法のデメリットを紹介します。


工期が長くなる


在来工法によるマイホーム建築は、大量生産型の規格住宅と比較すると、施工期間が長くなる傾向にあります。工期が長くなる理由は、壁の位置や開口部などの自由度が高く、間取りやデザインなどの設計に期間を要するためです。

 

家づくりに取り掛かってから完成までの期間は長くなりますが、​​夢が詰まったこだわりのマイホームを設計できるとも言えるでしょう。こだわりを実現できるため、完成した家への愛着も強まります。

 

家づくりの流れや期間の目安を知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

 

家づくりの期間と流れ


業者によって品質に差がある


在来工法は、業者の技術力に完成度が左右される工法です。こだわりを反映させた設計ができる反面、建築工程が複雑化するため、業者によって品質が異なる可能性があります。

 

まず、家族の間取りやデザインへのこだわりを設計担当者が的確に図面化できるかが重要です。施工段階に移ってからは、現場で施工する大工の技術力や知識も問われます。

 

マイホーム完成までにはさまざまな過程があり、一生に何度もない大きな買い物です。高い技術力を持ち信頼できる業者を探すのであれば、地域の気候や風土をよく知る工務店という選択肢がおすすめです。高い技術力・提案力のある工務店を選ぶポイントについては、下記の記事で解説しています。

 

良い建築会社を選ぶ3つのポイント


まとめ


在来工法は、柱と梁で骨格を築いて建物を建てる、日本の伝統的な建築工法です。木造軸組工法とも呼ばれます。間取りの自由度が高く、日本の気候に適した工法である点が魅力です。また、将来はリノベーションを行いやすく、大きな窓を設置できる点も在来工法の魅力と言えます。

 

「イムラ」は、日本の伝統的な建材である吉野杉を使用して、在来工法で家を建てる工務店です。高い技術力を持った大工・左官職人・建具職人などが、丁寧に家を建てております。高い技術力を持った職人による、安心できる家づくりを希望している方は、ぜひ「イムラ」にご相談ください。

 

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